シクサーズのベン・シモンズとバックスのヤニス・アンテトクンポはプレイスタイルや弱点が似ていることからしばしば比較の対象にされる。どちらの選手もオールラウンドであり、ディフェンス力があり、シューティング能力が絶望的に無い。
しかしながら今季のレギュラーシーズンの平均得点はシモンズが14.3得点(キャリアワースト)、ヤニスが28.1得点と約2倍の差がありシモンズはオフェンス面で大きな批判を受けることが多い訳だが、彼らの差についてレジェンドのスコッティ・ピッペンは以下のように説明したようだ。彼のコメントをGQ.comが伝えている。
シモンズはまだ素晴らしいバスケットボールプレイヤーだよ。彼の弱点はバスケットボールをシュートすること。もしそれが改善すれば、彼は弱点の無い選手になる。ヤニスの弱点もシモンズと全く同じだ。でも彼は恥じらいを気にしないんだ。それがヤニスとシモンズとの間にある違いだと思うよ。
ヤニスはフリースローラインに立ってクソみたいなエアボールを打っても次もコートに立ってダンクをしようとするだろう。もしベン・シモンズがフリースローを外せば、彼は相手側のフリースローラインに到達する前にパスをし始めるだろう。彼はファウルラインで恥をかくことを恐れているから、ハーフコートを動くことすらできない。だから彼は試合の終盤でダンクが出来なかったんだ。
彼らのレギュラーシーズンのフリースローの成功率を比べてみると、シモンズは61.3%に対しヤニスは68.5%とあまり変わらない。だがピッペンの言う通り今季のシモンズは(HCの交代により戦術が変わったこともあるが)明らかに積極性が減少しており、それがプレイオフでの残念な出来に繋がった。
フリースローを恐れシュートを恐れている以上オフェンスでの貢献は非常に限定的になるが、オリンピック出場を辞退しシューティング練習にオフシーズンの時間を当てるとされるシモンズにはあまり時間が無いようにも見える。
トレードの噂も根強くある中、今夏の過ごし方は彼のキャリアにとってターニングポイントになるかもしれない。