突然だが皆さんは残り2秒2点差で勝っている状況でサイドからスローインを行う場合、パスの出し手としてどういったプレイを選択するだろうか。普通であれば味方の選手に何とかパスを出しそのまま試合を終わらせるか、相手ファールを誘発しフリースローを貰うことになるだろう。
ただフリースローを貰う場合は最低でも1本は決め切らなければならない場面になり2本とも外せば相手の思う壺になるためファウルを貰わずに試合を終わらせることが一番なのだが、味方にパスを出してしまうとファウルを貰う確率がグッと上がるためパスの出し手としては少し難しい場面となる。
そしてその場面で、リーグで最もバスケットボールIQが高い選手の一人であるドレイモンド・グリーンの選択したプレイがYoutubeで話題になっていたようだ。
グリーンはなんとこの場面であえて故意にターンオーバーを犯し相手にボールを渡したのだ。だが残り2秒でありゴールからかなり離れた場所でボールを受けてしまったことからボールを受けたオシェイ・ブリセットは近くにいたマルコム・ブログドンにパスをすることしかできず。ブログドンがシュートを打てないままタイムアップの笛が鳴った。
勝つためにターンオーバーを犯すという滅多に見られないというかIQがかなり高くないと選択できないプレイ。これにはいつもは辛口の現地コメント欄も「ペイサーズはバスケットボールをプレイしていたが、ドレイモンドはチェスをやっていたようだ」「ステフを囮に使った天才的プレイ」と称賛コメントが多数寄せられていた。
グリーンといえばこれまで高いバスケットボールIQとディフェンス力を武器にチームに欠かせない潤滑油的な存在としてウォリアーズ王朝のコアメンバーとして活躍してきたが、主力が不在でチームの層が厚くなかったここ2シーズンは良いプレイを見せることが出来ず、少なくない批判を浴びていた。だが今季はディフェンスのあらゆる面で圧倒的な活躍を見せており、再びその評価を高めている。
またこの試合ではチーム2位タイとなる15得点を記録し勝利に貢献したドレイモンド。物議を醸すプレイや発言も多く何かと話題になる選手ではあるが、まだまだ我々をアッと言わせるような高いレベルのプレイを見せてくれそうだ。