日本時間3月15日行われたフィラデルフィア・シクサーズ対デンバー・ナゲッツの戦いは、終盤の攻防を制したアウェイのナゲッツが114対110で勝利した。
この試合注目されたのは何といってもMVPレースのフロントランナーの1人であるニコラ・ヨキッチ、ジョエル・エンビードの直接対決だろう。実際彼らのマッチアップは見応えがあったが、試合終盤に決勝のロゴスリーを決めたのはこの試合ベンチから出場しチーム2番目となる21得点を記録したルーキーのボーンズ・ハイランドだった。
ハイランドはフィラデルフィアから40kmほど離れたデラウェア州ウィルミントン出身であり、いわばホームでプレイしたようなもの。普通とは一味違った試合で大活躍できたため最高の気分だろうが、彼は試合後以下のようにコメント。Hitc.comが伝えている。
車で30分くらいしか離れていない自分のホームタウンに帰ってきて、ショーを開くことが出来た。俺の夢が叶ったんだ。いつも言っているんだけど、俺はこの街の子供たちに自分がこの立場にいることを示したいんだ。
大人になる時、俺にはロープになるような、ガイダンスになるような人間が誰もいなかった。だから若者にとって俺はそういう存在でありたいし、彼らを牽引して示し続けたい。
ハイランドは高校時代一緒に住んでいた11歳の甥と祖母を火災で亡くすという悲劇に見舞われており、ハイランドはこの時2回のベッドルームから下に飛び降り膝膝蓋腱の断裂という大怪我を負った。ただそこから回復し、デラウェア州のプレイヤーオブザイヤーに選ばれるほどの活躍を見せたという。
ドラフト26位で指名されたハイランドは今季ベンチユニットの主力として一定の出場機会を与えられており、ここまで平均9.1得点FG成功率38.4%3ポイント成功率36.7%を記録。波が激しくシュート成功率も決して高くないが、ジャマール・マレーとマイケル・ポーターJrというチームの2番目、3番目のオフェンシブプレイヤーを欠いている中貴重なスコアリングオプションとして重宝されている。
その2人が復帰するまでの間ハイランドには引き続き出場機会が与えられるだろうが、これからもその得点力で地元の子供達に夢を与え続けることだろう。