4年目の昨季平均25.2得点7.2アシストという素晴らしい数字を残しサクラメント・キングスのエースとしての立場を確立させたディアーロン・フォックス。今季も同等以上の成績及びチームを久しぶりのプレイオフ進出に導く活躍が期待されたが、開幕から不調が続き苦しい時期を過ごしていた。
その間チームはルーク・ウォルトンHCの解任や昨季ルーキーオブザイヤー最終候補の3人に選ばれる活躍を披露したタイリース・ハリバートンの放出、そしてその見返りとしてオールスターパワーフォワードであるドマンタス・サボニスの獲得など様々なムーブがあったのだが、ここに来てフォックスが本来の能力を発揮しつつあるのかもしれない。
以下は彼の今季全体と1月19日の試合を最後に8試合を欠場後復帰した2月の試合以降の成績なのだが、明らかに2月以降の数字が跳ね上がっているのだ。
今季 | 2月以降 | |
試合数 | 58 | 15 |
得点 | 23.2 | 29.5 |
アシスト | 5.6 | 6.7 |
スティール | 1.1 | 0.9 |
FG成功率 | 47.5% | 51.4% |
3ポイント成功率 | 29.8% | 39.5% |
この期間フォックスは2度も40得点以上を記録しており、3月のダラス・マーベリックス戦ではキャリアハイとなる44得点を記録。復帰した試合は新たに加入したドマンタス・サボニスがキングスの選手として初めて試合に出場したミネソタ・ティンバーウルブズ戦であり、彼との相性が非常に良いのは言うまでもない。
また元々シュータータイプの選手ではないとはいえ、序盤からシュートタッチに苦しんでいた。特に3ポイント成功率は年が明けるまでの33試合の時点で成功率は25.2%(アテンプト平均3.8本)と非常に悪かったのだが、2月以降はアテンプトが5.4本と増えたのにも関わらず成功率を4割に近づけており、明らかにシュートタッチを取り戻しているように見える。
この素晴らしい成績を残している間チームは5勝10敗と全然勝てておらずプレイオフ進出が非常に厳しくなっているのは残念だが、フォックスは今季から2020年11月に結んだ5年約1億6300万ドルのマックス契約1年目を過ごしている。本来はこの位の数字を残してもらわなければならない選手でもあり、ようやく期待に応え始めているように見える。
今季の活躍でチームをさらなる高みに導くのは難しいかもしれないが、フォックスには引き続きこの調子を維持し、来季に期待をもたせるプレイを披露してもらいたい。