18-19シーズンまで21シーズン連続でプレイオフに進出しその間5度チャンピオンシップを獲得するなど長い間強豪チームと目されてきたサンアントニオ・スパーズ。だが19-20シーズンにプレイオフ進出を逃すと、昨季もプレイオフ進出を逃した。
今季はデマー・デローザンというチームを牽引したエーススコアラーがいなくなり若手プレイヤーの成長を促す、或いはわざと負けて上位指名権を得ようとする「タンキング」シーズンを過ごすと見られたが、先日の試合によりプレイイントーナメントに出場することが決定。戦績はプレイオフチームとは程遠いが、開幕前には考えられなかった快挙を達成するチャンスを得ている。
そんな中、レギュラーシーズン最後の試合に先立ちチームのHCグレッグ・ポポビッチがタンクについて言及した模様。彼の以下のコメントをYahoo Sportsが伝えている。
それは我々らしくない。私らしくないことだ。私はタンクが出来ない。一番インテリジェントな哲学ではないかもしれないし、それは理解している。だけどそれが私なんだ。前に進もうとしたいし、争いたい。
若手プレイヤー達は争い続けることが正しいということを理解していると思う。正直どうやって「みんな、俺達は競争するつもりがない」と言うのか分からない。試合に出て能力を最大限に発揮できないなら、選手達に不利益をもたらすと私は思う。
チームの将来を構築する上で、特にサンアントニオのようなスタープレイヤーがFAでやってこないチームにとって、タンクは非常に有効な手段のように見える。それ故タンクを行わないスパーズに対してファンは賛否両論だが、スポーツを行う上で勝利は絶対であり、ポポビッチの姿勢は素晴らしい。
またスパーズのプレイイントーナメント進出はロサンゼルス・レイカーズの低空飛行が大きく関係しているが、スパーズはトーナメント進出が決定した直後のウルブズ戦後まで8戦で7勝1敗と、驚きの追い上げを見せた。
プレイオフに進出するにはプレイイントーナメントでアウェイから2連勝する必要があり、今季オールスターに初めて選ばれたデジャンテ・マレーが病気で欠場し続けていることを考えると、難しい試合になるのは間違いない。それでも若手プレイヤーにとって負けられない試合を経験するのは非常に大きいはずだ。