昨季プレイオフファーストラウンドで敗退という屈辱を味わったマイアミ・ヒートだが、今季はイーストを首位で通過しプレイオフ第1シードを得ると、そのままカンファレンスファイナルに進出。だが惜しくもあと一歩のところでセルティックスに及ばず、2シーズンぶりのファイナル進出とはならなかった。
カンファレンスファイナルでの敗戦によりチームはオフシーズンに入り来季に向け補強戦略を練ることになるが、そんな中米メディアがスーパーチーム作成に向け大胆なトレードパッケージを提案したようだ。
Bleacher ReportのGreg Swartz記者が作成した「タイトルコンテンダーがすぐに行える大型トレード4選」の中で、マイアミ・ヒートは以下の選手と指名権を放出すればワシントン・ウィザーズのエースであるブラッドリー・ビールを獲得することが出来るという。
ヒートの獲得:ブラッドリー・ビール
ウィザーズの獲得:タイラー・ヒーロー、ダンカン・ロビンソン、ケイレブ・マーティン(サイン&トレード)、ゲイブ・ビンセント、2022年1巡目指名権(全体27位)
ビールがオプションを破棄し今夏5年約2億4560万ドルのマックス契約を結ぶ見込みではあるが、4年約1億8300万ドルの契約であればサイン&トレードで他チームへ移籍することが出来(※ウィザーズと合意した場合であり、FAになりウィザーズ以外のチームと契約する際も同年同額)、契約が終わる33歳の時にもう一度大きな契約を手にするチャンスが巡ってくる。
マイアミはプレイオフ中オフェンスを作り出すことに苦労しており、ジミー・バトラーの歴史的なパフォーマンスに頼りきりだった。ビールは過去3シーズン平均29.0得点(※正確に計算したところ平均28.3得点)4.5リバウンド5.6アシストを記録。ビールとしては今までプレイした中で最もサポーティングキャストが強力であり、バトラーやアデバヨ、PJ・タッカーが彼のディフェンスの穴を埋めるだろう。
22歳のヒーローは今季のシックスマンオブザイヤーであり、3ポイント成功率ほぼ40%を記録しながら平均20.7得点を記録。彼はオフシーズン今夏に契約を延長する事ができる資格を得るが、交渉が決裂した場合来夏制限付きFAになるため、ワシントンからすぐに離れることはない。ロビンソンは今季残念な年を過ごしたが元々リーグトップクラスの3ポイントシューターであり、ビンセントはウィザーズが必要としていたポイントガードとして最適な選手。マーティンは今季攻守両面でブレイクアウトとなる年を過ごした。
2022年の1巡目指名権を放出すれば、取引を完了させることが出来るはずだ。
普通に無理そう。
ESPNによるともしビールがウィザーズと上記のヤバい総額で契約を延長した場合、サラリーの上昇は以下のようなものになるという。
シーズン | 金額 |
2022-23 | 約4270万ドル |
2023-24 | 約4410万ドル |
2024-25 | 約4950万ドル |
2025-26 | 約5390万ドル |
2026-27 | 約5640万ドル |
これはNBA史上最も大きな契約になる可能性があり、両者にとってリスクを伴う。ただそれでも現状ウィザーズがビールを放出する&ビールが他チームへ移籍するという噂は一切出ておらず、こういったしょうもない妄想記事がたまに流れる程度だ。
ただこのトレードが実現した場合ヒートはイースタンカンファレンストップレベルのタレント集団となり、カイル・ラウリー、ブラッドリー・ビール、ジミー・バトラー、PJ・タッカー、バム・アデバヨという攻守両面において強力なスターティングラインナップを作成することが出来る。
またウィザーズは冬に獲得したクリスタプス・ポルジンギスと成長を見せたカイル・クーズマを軸にヒートからやってきた若い3人が加わり、プレイオフ争いに参加出来るほどのチームを構築できるかもしれない可能性があるかもしれないと予想できるように見えるかもしれない。
何れにせよすべての決定権及び行方はビールの決断にかかっているが、その時が来るまでビール関連の噂が流れ止むことはなさそうだ。