2019年オフシーズン、ルーク・ウォルトンHCを解任したロサンゼルス・レイカーズはHC候補を探しており、ペイサーズを強豪に導いた実績を持つフランク・ボーゲルがレイカーズのHCに就任した。ただ当時の報道によればレイカーズの第1候補はボーゲルではなく、レブロン・ジェームズと共にクリーブランド・キャバリアーズでタイトルを獲得したタイロン・ルーHCだった。
結局ルーはレイカーズと交渉したものの決裂し、翌シーズンクリッパーズのHCに就任することに。当時は契約年数が理由で交渉が決裂したとの報道もあったのだが、ここに来てルーHCが当時について語った模様。彼の以下のコメントをESPNが伝えている。
レイカーズはレブロンを指導させるために私を連れてこようとした。だけど私は勝つために就任したかった。公平に扱われたように思えなかったんだ。仕事を得るためだけにオファーを受け入れるつもりもなかった。もっと良い選択肢があると思ったんだ。
ボーゲルを引き入れたレイカーズは1年目に念願のタイトル獲得を達成し、ボーゲルは下馬評の高かったディフェンス構築力を遺憾なく発揮。リーグトップクラスのディフェンシブチームを作り上げた。だが今季はここまで完全に期待以下のシーズンを過ごしており、プレイオフ進出どころかプレイイントーナメント進出すら危機的な状況に追い込まれている。
一方クリッパーズは今季カワイ・レナードが全ての試合を、ポール・ジョージがシーズンの大部分を欠場していたが、なんとかウェスタンカンファレンスのプレイイントーナメント圏内で持ちこたえている。手駒の少ない中スーパースターが居ない中この順位をキープできているのは、ルーHCの手腕に寄るところが大きい。
また日本時間3月30日行われたユタ・ジャズ戦ではそのポール・ジョージが12月の試合以来待望の復帰を果たし、早速34得点と強力なパフォーマンスを見せチームを勝利に導いている。
一度ボーゲルでタイトルを獲得したためルーに断られたことをレイカーズのフロントオフィスは気にしていないだろうが、もしルーがその夏にレイカーズのHCに就任していれば、大きく歴史が変わったかもしれない。